目が痛いという症状について
目の痛みは、風で目に小さな異物が入ったなど日常でも起こりますが、そうした原因なく目が痛い症状を起こしている場合には深刻な疾患も疑われます。
特に急激な強い目の痛みがある場合には、数日で失明に至る可能性がある急性緑内障発作など深刻な疾患の可能性があります。視力を少しでも守るためには早急な眼科受診が不可欠な場合もありますので、注意が必要です。
目が痛いという症状を起こす疾患
急性緑内障発作
慢性の緑内障は進行が遅いのですが、急性緑内障発作は急激に眼圧が上昇し、翌日にも失明へ至る可能性がある危険な状態です。
早急に適切な治療が必要です。主な症状は、激しい目の痛み、目のかすみ、頭痛、吐き気などです。
角膜異物・角膜炎・角膜びらん・角膜潰瘍
目に入った小さなゴミやまつげなどの異物で角膜が傷付くと激しい目の痛みを起こします。また、そうした傷から感染して炎症を起こす角膜炎を生じることもあります。炎症が悪化すると角膜びらん、角膜潰瘍となった場合、深刻な視力低下や失明の可能性もあります。
結膜異物・結膜炎
目に入った小さなゴミやまつげなどの異物が白目部分の結膜を刺激して、目の痛みを生じることがあります。また、アレルギーや感染などによって生じる結膜炎でも痛みを起こすことがあります。
帯状疱疹
幼い頃にかかった水ぼうそうのウイルスは神経節に長期間潜伏します。大きなストレスがかかる・免疫力が低下すると潜伏していたウイルスが活動をはじめ、皮膚に帯状の水疱を生じ、痛みを起こす帯状疱疹を発症することがあります。
目の周囲の皮膚に帯状疱疹の症状が現れると眼内の炎症を引き起こして目の痛みを生じます。帯状疱疹は放置してしまうと水疱が治ってからも強い痛みを長期間残す帯状疱疹後神経痛を発症するリスクが上昇してしまいます。疑わしい症状があったらできるだけ早く受診して適切な治療を受けることが重要です。
視神経炎
視神経炎は視神経に炎症を起こしている状態で、視線を動かした際に目の痛みが現れます。片方の目の急激な視力低下、色の識別が難しくなるなどの症状を起こすこともあります。こうした症状があった場合には、できるだけ早く眼科を受診してください。
疲れ目・ドライアイ
疲れ目やドライアイは、目の痛みを起こすことがあります。目の痛みがある場合は、角膜が傷付いている可能性が高いため、できるだけ早めに眼科を受診して角膜の状態をしっかり確認する必要があります。
コンタクトレンズ
度数が合っていない、長期間装用してしまった、不十分な手入れなどによって、目の痛みを生じることがあります。コンタクトレンズを装用していて目の痛みが生じた場合、角膜が大きく傷付いてしまう危険性があります。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
まぶたの縁にあるマイボーム腺や汗腺などに細菌が感染して炎症を起こしている状態です。まぶたの一部が赤く腫れ、痛みやかゆみを起こします。
化膿した場合には膿が透けて白っぽく見えることもあります。一般的には「ものもらい」と呼ばれます。