白内障について
目がかすむ、ぼやけてしまう、ものをまぶしく感じる、二重・三重に見えるなどの症状があり、眼鏡やコンタクトでも改善されない場合は、白内障が進んでいる可能性があります。
上記のようなお悩みがある方は早めに眼科を受診しましょう。当院では年間およそ300件の手術実績を持つ医師が対応いたします。お気軽にご相談ください。
白内障とは?
白内障とは、本来半透明な水晶体という部位が、段々と白く濁ってくる疾患です。水晶体は、角膜を通して外から取り込んだ光を網膜に結像させる、カメラでいえばレンズのような働きをしている部分です。
白内障患者の約7割以上が加齢によるもので、誰もが白内障になる可能性を持っています。日本人の50代には、10人に1人の割合で治療が必要なレベルの白内障に罹患しているとも言われています。
白内障は点眼薬で進行を抑えることはできるのですが、完治するためには手術が必要な疾患です。点眼薬で様子を見た方がよいのか、手術を行うのかを判断するためにも、まずはご相談ください。
白内障の原因
白内障の主な原因は加齢によるものです(加齢性白内障)。自覚症状が無い場合もあることから、80歳以上の人のほとんどは白内障であるとされています。誰でも白内障になり得ますが、病気の進行具合には個人差があり、一生涯白内障の症状を自覚しないケースもあります。
白内障は高齢になればなるほど発症率が上昇しますが、加齢以外の要因で発症する場合もあります。
加齢性(老人性)白内障 | 加齢に伴って水晶体が濁り発症します |
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先天性白内障 | 遺伝によって生まれつき水晶体が濁っています |
若年性白内障 | 疾患、治療の際の薬剤によって発症します |
外傷性白内障 | 外傷や衝撃を受けることで水晶体が濁ってしまいます |
白内障の見え方
正常な状態
普段通り、ものがクリアに見えている状態です。
初期症状
対向車のライトが眩しく感じたり、陽の光が眩しく感じたりします。これは水晶体の一部が濁ることで乱反射を起こし、まぶしく感じるようになるためです。
中期症状
視界全体がかすんで見えるようになります。水晶体全体が白く濁ると、光を通さなくなるため全体的にかすんだような見え方になってきます。
白内障セルフチェックシート
まずは、以下のチェックシートで、ご自分の眼の状態を確認してみましょう。
チェックがついた項目が多いほど、白内障の可能性が高くなります。
治療方法
薬剤による治療
まだ症状がそれほど現れていない場合は、白内障の進行を遅らせるための点眼薬を使用します。水晶体が濁るスピードを遅らせるという効果がありますが、白内障そのものを治すことは出来ません。前の項目のチェックシートで該当する項目が多かった方は、まずはご来院のうえご相談ください。
手術による治療
濁った水晶体を人工のレンズに置き換える手術を行います。
白内障は手術による完治が見込めます。白内障の進行によって日常生活に支障がある場合は、手術をお勧めしております。病気の進行が進んでしまうと手術時のリスクも高くなるため、症状に気付いたら早めに受診することが大切です。
白内障の日帰り手術について
当院の白内障手術は「日帰り」で受けていただくことが可能です。井上眼科病院の徳田 芳浩先生の協力を得て手術を行っており、年間約300件の実績がございます。豊富な経験と確かな技術で、安全性の高い「白内障の日帰り手術」を提供させていただいております。
また、白内障の日帰り手術は点眼麻酔を行った上で行います。痛みもほとんどなく、入院も不要な手術ですので、患者様の生活リズムに影響が出ないという魅力があります。
手術の方法について
手術費用について
白内障の日帰り手術は、健康保険適応となります。
※当院では単焦点レンズのみを取り扱っております。
手術費用
1割負担 | 約16,000円 |
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3割負担 | 約50,000円 |
手術の流れ
Step1:眼科一般検査と診察
まずは眼科の一般検診などで患者様の目の状態を確認し、白内障の進行状態がどの程度のものなのかを把握します。白内障と診断された場合は、日常生活への支障やお悩みをお伺いし、診察した上で手術が必要かどうかを判断します。
Step2:術前検査
眼科一般検査の結果、手術が必要と診断された場合、手術の必要性や内容、注意すべき点、費用などについてしっかりと説明します。手術に関してご納得いただけたら、手術前の検査となります。感染症がないか、角膜内皮細胞の質がどうか、角膜の形はどうか、現状の視力やコントラスト感度はどうか、角膜と水晶体の間にある前房の幅がどのぐらいあるかなどの検査のほか、眼内レンズの度数を決めるために眼軸長検査も行います。
Step3:手術日程調整
術前検査の結果をみながら、手術日程を調整します。このとき、患者さんのライフスタイルにあわせて、どの距離に焦点をあわせるかなど使用するレンズの種類も検討します。どういう選択をするか、いつ手術を行うかなどはすぐに決定することが難しい場合もあります。その場で決定せず、ご帰宅後にじっくりと検討していただくことも可能です。
Step4:手術
白内障手術は日帰りで受けていただくことが可能です。予約日にご来院ください。
手術時間は5~6分程度となります。
術後は落ち着くまで少し院内でお休みいただき、問題がなければそのままご帰宅いただけます。術後に装着する眼帯は、翌日の検診(STEP5)まで付けておくようにしてください。
Step5:術後の検診
手術翌日は術後検診のためご来院ください。診察の上、問題がなければ眼帯をはずしていただけますが、日常生活上で、洗顔、入浴、食事、飲酒、メイク、スポーツなどについていくつか制限事項があります。医師の指示をしっかりと守るようにしましょう。
後発白内障について
白内障手術では、白濁した水晶体を超音波でくだいて水晶体を包んでいる水晶体嚢から吸い出します。その後眼内レンズを水晶体嚢に挿入しますが、そのとき破砕した水晶体の破片の影響で水晶体嚢が濁り、白内障のような症状を呈するのが後発白内障です。
後発白内障の治療
術後白内障は、再手術などをせずにレーザー照射で治療することができます。水晶体嚢の濁りはレンズの濁りではありませんので、レンズ交換は不要です。
レーザーは特殊な波長で周辺組織を傷つけにくいYAGレーザーを使い2~3分の照射で濁りをとりのぞくことができます。ただし、一時的に眼圧が上昇したり、稀にですが網膜剥離を併発したりすることもありますので、施術後も継続して経過観察を行う必要があります。